お月さまいくつ

オタクの日記

巡り続ける不幸『1922』感想

 

f:id:midnightmomo:20171125155004j:plain

©Netflix
Zak Hilditch 『1922』 (2017)

 

 

 

Netflixオリジナル作品。

スティーブン・キング原作。

 

あらすじ

 

農場の土地を売り都会で生活をしたい妻アルレット(モリー・パーカー)を邪魔に思った夫ウィルフレッド(トーマス・ジェーン)は、息子ヘンリー(ディラン・シュミット)と共に妻の殺害を企てる。

  

 

 

感想

 

評価:☆☆☆

 

話はそこまで際立ったものではなかったけれど、とにかく情景が美しかった。曇りの日のトウモロコシ畑と殺人の組み合わせはこの世で一番美しい…(言い過ぎ)。

自分の行いが巡り巡って不幸となって自分の元へ返ってくるのには、世の中の条理というものを感じる。

ウィルは身勝手な男だ。何よりも息子ヘンリーが可哀そうでならない。ウィルは息子を愛しているはずなのに、彼を利用する。

ウィルの身勝手で周りが次々と不幸に侵されていくさまは最悪なんだけれども、同時に美しくもあった。

荒れ狂う吹雪の中で、ウィル以外みんな死んでいく。

息子が死に、ウィルの罪を知るのはネズミだけとなる。ネズミが囁くたびにウィルは幻覚を見る。

ウィルって男は凄く気丈そうに見えるのに、些細なことが引き金となってあっという間にやつれてしまう。

結局、ウィルの手元には何も残らない。土地も、息子も残らない。

文字を書き、罪を告白するウィルには、なにもかもが遅すぎる。

 彼は地獄へと落ちる。

「神様なんていなければいい。人殺しの願いだよ。天国も地獄もないんだ」

そう呟く息子ヘンリーの純朴さが、ウィルの哀れでならない醜さを露わにしていると思う。

『1922』はウィルフレッドの欲と後悔の続く、哀れな物語でした。