She's Lost Control

記録とメモ。

実在した若き天才詐欺師『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』感想

 

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
 
Steven Spielberg "Catch Me If You Can" (2002)

 

 

 

評価:☆☆☆

 

監督はスティーヴン・スピルバーグ。音楽はジョン・ウィリアムズです。

 

 

 

あらすじ

 

天才詐欺師のフランク・w・アバグネイル・Jr(レオナルド・ディカプリオ)と、彼を追うFBI捜査官カール・ハンラティ(トム・ハンクス)のお話。

 

 

 

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』感想:自由に飛び回るフランク

 

心が永遠の13歳だから、こういう映画を観るとすぐに憧れてしまう!!

両親の離婚が原因で家出したことから始まり、生活のために詐欺を重ねていく勢いは、一周まわって尊敬すらする。

才能があるのはもちろんなんですが、自分に対する自信の持ち方がすごい。

本当に怖いものなんてなかったんだろうなぁ。

 

「恐れを持たない」というのは悪事を働くうえで重要なんだと学びました(悪事はダメ!)。

家出したからといって「よし、偽装して空港のパイロットになろう」なんてまず思わない。

フランクの悪事はまるで子供が夢を叶えていくようでした。

悪事に限らず、人は恐れから安定した生活を望み、持っていた夢を諦める人も多いと思います。

だからフランクが次々と人を騙していく姿は、どうしてだか魅力的に見えてしまう。

パイロット、医師、弁護士に偽装するなんて普通なら信じられません。すぐにバレそうなのに!

彼の人を騙す手口というのは、小切手や身分証の偽装に長けているだけではなく、自分の魅せ方についても十分把握していたのだと思いました。

 

 

 

 

とにかく喋りが上手い!

 

いや、絶対バレるよ!なんてシーンでも、フランクはうまーくかわしていきます。

 

特に好きなシーンがフランクとカールが初めて顔を合わせるシーンです。

「FBIだ!」と乗り込んできたカールに、フランクは焦りのひとつも見せない。

自分は特別捜査官だと名乗り、蛇が足元を這って逃げるようにスルスルと会話を続けます。

中身のない身分証明書だって平気で渡してしまう。

上手いこと帳尻を合わせていくフランクと、特別捜査官だと思い込んで安堵するカールはどこかコミカルで、笑える場面でした。

 

 

 

 

家族が元に戻って欲しいと願っている

 

家出した後でも葉書を送ったり、レストランに招待したり、父を元気づけようとするフランクを見ていると、詐欺を繰り返してはいるものの実際は心の優しい子なんだと思いました。

まだまだ子供だったわけですしね。

フランクと彼の父はとても似ています。フランクの口の上手さは、見栄っ張りな父から受け継がれたものでしょう。

 

父が失ってしまったものを再び取り返そうとするフランク。

それはお金や高価な車や家だけじゃなく、母親もです。

婚約者ブレンダの母と父の仲睦まじい姿に、フランクは自分の家族を思い出し微笑みます。

彼は家族がもう一度元の姿に戻ることをずっと望んでいたのでしょう。

それだけに、父親が亡くなったことを知らされ、逃亡した足で新しい家庭で新しい子供を持つ母親を見ることとなるフランクは可哀そうで仕方なかったです。

こればっかりはカールも心を痛めたのではないでしょうか。

 

 

 

 

詐欺師からFBIへ

 

今作品、フランクが逮捕されて終わるだけでは悲しいエンドになりますが、そこから偽装に詳しかったフランクはFBIの金融犯罪課で働くことに!

一度は再び逃げ出そうとしますが、それでもカールの元に戻ってくるフランクに安堵しました。

 

それから、フランクとカールは良き友となったそうで。

一度は追う者、追われる者同士だった2人が、お互い心を通わせられるようになったことには本当に良かったなぁと。

 このハッピーエンドは何よりも、まだ子供であり、家庭の崩壊に傷ついたフランクの立場を分かってくれるカールがいてくれたこそだと思います。