She's Lost Control

記録とメモ。

なかったことにしてOK!完全にリプリーへの憧れが消え去った『エイリアン3』

 
エイリアン3
David Fincher 『Alien 3』 (1992)

 

 評価:☆

 

『エイリアン3』の酷評は本当なのか

 

初見の『エイリアン3』ですが、酷評されていることは前々から知っていました。

鑑賞するにあたってそれほど不安は感じていなかったんですけどね。なんたって監督が大好きなデヴィッド・フィンチャー。『エイリアン2』でのテンションが好きだった人たちが受け入れられなかっただけだろうと思っていました。

 

結論から言えば、つまらなかったです。

途中何度も悲鳴をあげました。あまりのつまらなさにです。人間、つまらないものを見せ続けられると苦痛で悲鳴をあげてしまうものなんですね。またひとつ学んでしまった…。

 

 

 

監督はデヴィッド・フィンチャー

 

監督は『セブン』『ファイト・クラブ』『ドラゴンタトゥーの女』など数々の名作を生み出してきたデヴィッド・フィンチャー。

この『エイリアン3』は監督がはじめてメガフォンをとった作品らしいのですが、いったいどうしたのー。エイリアンファンにとってもフィンチャーファンにとっても、好きになれる作品ではありませんでした。寧ろ怒りが湧いてくるぞ!

 

 

 

 

『エイリアン2』での感動をすべて無に還す『エイリアン3』

 

今作品の鑑賞者がまず一番ガッカリする点は、『エイリアン2』で難を逃れたヒックス、ニュート、ビショップとリプリー以外の全員が亡くなってしまうことではないでしょうか。それもいきなり冒頭シーンから…。これは本当に勘弁して欲しい。そこまでして続編の『エイリアン3』を作りたかったのか?それほどの価値が『エイリアン3』にはあったのか?ないね!!(涙)

 

本作品のために『エイリアン2』でのキャラクターを始末したはいいものの、3での登場人物にもっと力を入れるべきではなかったのか。あまりに魅力がない。つらい。

 

そしてリプリーですよ。2ではあれだけ魅力的に見えたのに、3ではどこか調子にのった女に見えてしまった…。男たちを刺激するなと言われながら、食堂ではわざわざ男たちの集まる席に座ったり、話をはぐらかすために医師のクレメンスと寝たり。せめて親切にしてくれて、尚且つ異変にも気づいていたクレメンスには真実を話せばよかったのに。危機が迫っている可能性がありながらも、彼女は頑なに拒否。そのくせしつこくクレメンスの過去の話を聞きたがる彼女にはイラついてしまった。

 

 

 

 

地味で緊張感のないエンド

 

ズタボロに言ってごめんよ。でもそれだけ魅力がなかった。

 

リドリー・スコットとジェームズ・キャメロンの作った『エイリアン』が私にとってあまりに魅力的すぎたのかもしれない。伝わってくる緊張感に汗の匂い、恐怖心と闘争心。そういったものが適所に合わせて完璧に配置され、私たちの心を作品へと引きずり込む力があまりに強かった。今作品にはそれほどの緊張感はない。テンポが悪く間延びしている。退屈。

 

エイリアンを食い止めるレオナルドには笑ってしまった。もう少し感動させてくれても良かったんじゃないか。食われる彼の顔をクローズアップにするとかさ…。信仰深い人間の美しい終わり方を見せてよ。それなのにいつまでも「うおっ!おらッ!はやく鉛を流し込め!はやく!」と鉛が流し込まれるギリギリまで何度も叫んでました。エイリアンに食われながら元気すぎる!!なんか、なんかもっと魅せ方あっただろ!

 

それからシリーズで受け継いできたセットの美しさですよね。刑務所といった閉鎖的な空間をもっと上手く利用できなかったのか。もっと今作品における色をより強く出せなかったのか。音楽も微妙。ひとつ悪い所を見つけてしまうと、なにもかもが受け入れられなくなってしまう。

 

 

 

 

まとめ

 

パッとしなかった『エイリアン3』でした。中途半端というか。作品の暗さを出したいならば、徹底的にやれば良かったのに。

続編の『エイリアン4』は大丈夫なんだろうか…。

 

 

 

 

おまけ

 

医師クレメンスを演じたチャールズ・ダンスさんですが、お年を召してからの彼がとてもかっこよくて…。彼は近年の作品だと『高慢と偏見とゾンビ』や『チャイルド44 森に消えた子供たち』に出ているんですね。

 

チャールズ・ダンス
出典:Charles Dance

 

一番左の方ですね。かっこいいなぁ。